施設内で機械を操作している方は、作業者の安全を確保することの重要性をご存じでしょう。その一つの方法として、事故や怪我の原因となる機械の予期せぬ起動や再起動を防止することが挙げられます。
しかし、予期せぬ起動とは何なのか、機械の安全基準ではどのように対処されているのか。
予期せぬスタートアップとは？
予期せぬ起動とは、機械やプロセス制御システムが意図せず起動することです。機械が停止した後に再稼働した場合や、稼働していなかった機械に電源が入った場合に発生します。予期せぬ起動は、人為的なミス、電気的な誤動作、機械的な故障など、さまざまな要因によって引き起こされる可能性があります。
ISO規格とB11規格
予期せぬ始動に対応する機械安全規格としては、ISO規格とB11規格が広く知られている。ISO規格であるISO14119「機械の安全性-ガードに関連するインターロック装置-設計および選択のための原則」は、機械の予期せぬ始動や再始動を防ぐために使用されるインターロック装置の最低要件を規定している。B11規格のB11.19「機械の安全性-機械への人体のアクセス-設計の原則」では、機械の予期せぬ起動や再起動による怪我を防ぐための機械の設計指針を規定しています。
予期せぬスタートダッシュを防ぐ
機械の予期せぬ起動や再起動を防ぐには、予兆検知装置やパーソネルキーを使用する方法があります。パーソネルキーとは、機械にアクセスする必要がある作業者が持っている鍵のことです。この鍵がない場合、機械は起動せず、すでに稼働している場合は停止します。これにより、予期せぬ機械の起動や再起動による事故を防ぐことができます。
